おうちでおいしいコーヒーを楽しむためには適切な方法での保存が欠かせません。
コーヒー豆の保存については
Ⅰ.できるだけ長期保存をしない
Ⅱ.「密封容器」に入れ、空気に触れないようにする
Ⅲ.直射日光を避け、保存期間が長くなる時は冷暗所で保存する
の3つのポイントをぜひ押さえておいてください。
以下でそれぞれについて詳しく説明をしていきます。
Ⅰ.「できるだけ長期保存をしない」
いきなり元も子もない事をいいましたが、
「味が悪くなる前に飲み切るれる量をこまめに購入する」事
が、おうちでおいしいコーヒーを楽しむための保存方法で1番のコツです。
では、「焙煎豆の鮮度が落ちる」のはどのくらい時間が経ってからなのか、ですが
「豆の状態」で3週間ほど
「粉の状態」で1週間ほど
が目安となります。
このくらいの期間でしたらちゃんとした方法で保存すればおいしくいただけます。
では「鮮度が高いうちに飲み切る」量はどのくらいか?という事ですが、これはみなさんが1日に消費するコーヒーの量で変わってきます。
上記の鮮度が保てる期間を参考にするのであれば、
例えば、「毎朝1杯、10gくらいでコーヒーを淹れて飲んでます。」という方であれば、1週間に70gのコーヒー豆を消費するので、
豆の状態であれば200g。粉の状態であれば100gが購入の目安になります。
また、「一日朝晩、夫婦二人でゆっくり濃い目のコーヒーを愉しんでいます。」という方であれば、
1回の抽出で30gのコーヒーを使用する計算で、1週間に210gのコーヒー豆を使用します。
豆の状態であれば600g程度。粉の状態で200g程度が購入の目安になります。
Ⅱ.「密封容器」に入れ、空気に触れないようにする
これは「豆」でも「粉」でも、そしてⅠの様に短期間で飲み切る場合でもとても大切な事です。
なぜ「密封容器に入れるのか」ですが、
①「空気に触れることで進行する酸化を防ぐ」ことと
②「周囲からの臭い移りを防ぐ」ことが理由です。
①に関しては実はそれほど進行は早くないので、②の理由の方がより大事ではないかと私個人は思っています。
コーヒー豆は「吸臭性」が高いため、周囲の臭いが移りやすい特徴があります。
「コーヒーは薫りを愉しむ」とも言われますし、コーヒー本来の香り以外のものが感じられるとどうしても風味が落ちてしまいます。
特に、以下のⅢの保存方法なども考えて「密封性の強い容器に入れて保存する」事は、コーヒーの香りを守るためにとても大事です。
では、「密封容器」にはどんなものを使えばいいのでしょうか。
購入した際に「コーヒーが入っている袋にジッパーが付いている」のであれば、それをそのまま利用していただいて大丈夫です。
ジッパーが付いていない場合は例えば
・ゴムや樹脂のパッキンが付いたキャニスターや缶
・ジッパー付きのフリーザーバッグ
に移して保存してください。
キャ二スターや缶の中に空間ができてしまう時はラップなどを丸めて空気が入る隙間を小さくするのもコツです。
兎に角「空気に触れる機会を極力減らすことができる」容器に入れることがポイントです。
また、当然ですがジッパーやキャニスターの蓋はしっかりと閉じてくださいね。
Ⅲ.直射日光を避け、保存期間が長くなる時は「冷暗所」で保存する。
直射日光に当たると豆の温度が上がるため、酸化(ここでは酸敗やphの増減などをひとまとめにしています)が進みやすくなります。
コーヒー豆は生鮮食品ですので、他の食品と同じく直射日光からいい影響は殆ど受けないと考えていただいて大丈夫です。
少しでも味の劣化を遅らせるため、「冷暗所」で保存することが大切です。
では、冷蔵庫や冷凍庫での保存についてはどうなのでしょうか。
冷蔵庫や冷凍庫での保存は、味の劣化を完全に止めることはできませんが、劣化速度を遅らせるには十分効果があります。
どうしても長期間の保存が必要な場合は推奨される保存方法です。
ただし、コーヒー豆は「吸水性が高」く、「臭いを吸収しやすい」性質を持つため、
(1)必ず密封容器に入れる事
(2)臭いが強い食品や物の傍に置かないこと
には絶対に気を付けてください。
また、出し入れ中に吸水してしまうことも十分ありますので、1回分ずつ小分けにして保存する方法もおすすめです。
おおむねの目安として、冷蔵保存は粉で2週間、豆で1か月。冷凍庫は粉で3週間、豆で2か月くらいが保存期間の限界です、と当店ではお伝えしています。
Ⅳ.まとめ
コーヒー豆を美味しくいただくためには「豆の品質」「焙煎の良しあし」「抽出技術」はもちろん大切ですが、「保存方法」も同じくらい大切です。
ご自身のスタイルに合わせて、美味しいコーヒーがいつでも楽しめるような保存方法を採用してください。
最後に私個人の保存方法についてですが、
[豆の状態]…基本常温。長期に保存するときは冷凍保存。
[粉の状態]…基本冷凍保存。長期保存は採用しない。
です。
やはり一番のおすすめは、「新鮮なコーヒー豆を1~2週間で飲み切れる量だけ購入し、入れる直前に粉砕する」ことです。
HARIO V60 の抽出方法
各抽出方法の動画も今後順次アップしていきます♪